OUTIL2023ss展示会
2022/10/23
OUTILの2023ss展示会は東京の富ヶ谷にあるアトリエで行われました。
毎シーズンご好評頂いているOUTILは今回もこだわりの仕上がりでした。
OUTILでは毎シーズン大人気のTRICOT AAST
今シーズンから定番のTORCOTに首の詰まった「HABAS」が出たことで、ボートネックの開きが気になる方にも取り入れやすくなったそうです。
各ブランドがビッグシルエットのバスクシャツを販売するようになってきましたが、
その草分け的存在はOUTIL(ウティ)と言っても過言ではありません。
フランスで生地や配色にこだわっているところもポイントです。
一つ買うと色違いも欲しくなってしまうアイテムです。
定番色以外はその時々で変わるのでぜひ気になる色はチェックしておきたいですね。
今回のシーズンでは本藍枷染めデニムとリネンコーティングヘリンボーンは特にこだわられたそうです。
本藍を使用することに加え、枷染めはロープ染色などと異なり、職人が少数ロットずつ染めるため、そもそもの生産コストが大きく、量産が出来ない方法です。
経糸はスーピマ糸に天然藍で枷染めを施し、緯糸にヘンプ糸が打ち込まれたoutilオリジナルデニム。経糸を枷染にすることで独特のムラ感や青みを表情されているそうです。
ヴィンテージ織機によって風合い豊かに織り上げられたデニムを贅沢に使用したジャケットやパンツが紹介されていました。
trip&thingsではジャケットが入荷予定です。
写真左側のリネン生地はレザーを目指して作られ、
高密度に織り込んだ後プレスしてコーティングし、独特の光沢とヘリンボーンを活かして作られていました。
「生地の解析(打ち込みの数や組織)をしてもヴィンテージと同等かそれ以上のクオリティができた」と話されていました。
ヴィンテージのベストからサンプリングしたインディゴジャガード生地。
宇多さんが実物を出してきて、教えてくれている様子です。
そうして作られた生地やブラウスなど
「インディゴなどを扱うと移染してしまうなどのデメリットが出てくるけれど、それは本当にデメリットなのか、デメリットの向こうに美しい色があると思うんです。」
TORICOT NAY バスクシャツもそんな考えを映したアイテムの一つ、
インディゴ糸を使ったバスクシャツは移染(色移り)してしまうので、今ではほとんど作られていないそうですが、
そんな古くからあった洋服の特徴を「良さ」として表現する。
OUTILが人気な理由の一つとして染めのムラや生地の風合いや特徴を気に入ってくれている方が多いそうです。
そんなお話を聞くと生地のムラや質感もよく見てみたくなってきませんか?
ぜひその生産背景にも思いを巡らせてみてください。
デザイナーの宇多さんは、ワインも嗜まれていて、
興味深いお話を聞くことが出来ました。
本来ワインは誇示するようなものではなくて、一本のワインをみんなで分かち合ってその場を共有することが大切、なんだそうです。
飲み物や嗜好品だけではないワインがもつ魅力や役割にハッとさせられてしまいました。
フランスでワイン造りをするご友人も多いというお話にも納得です。
一つ一つの洋服だけでなく様々なことに丁寧に向き合われている様子が分かったような気がします。
プレゼントしてもらったワインのエチケットが張られていました。
終わりの方でOUTILの看板を担う有名犬に会うことが出来ました。
宇多さんにすっかり懐いている様子で、いつものルーティーンらしく、ちょっと水を飲んでおやつを食べた後は、
膝の上で休んでいました。
なんだか有名人に会ったような気持ちでした。
この展示会の時期は暑かったのですが、
気温が下がってきて、そろそろ上着の出番も増えてきましたね。
OUTIL秋冬コレクションがどんどん届いているところですが、
2023春夏コレクションも楽しみですね。
また年明けのデリバリーにもご期待ください。